2712092あすかです。

私自身、大人の自閉症スペクトラム(アスペルガー)の当事者で、
このブログをご覧になっている方も、やはり同じ当事者の方が多いと思います。

じゃあ、自閉症スペクトラムってどんな特徴があるか、
考えたことはありますか?

一般的に見聞きされているのが、「三つ組み」だと思います。

・社会性
・コミュニケーション
・想像力


当事者なら個人差はあっても、誰もがこの三つに特徴を持っています。
(この考え方は、イギリスの精神科医である、ローナ・ウィングさんが唱えました。)


ところで最近、この「三つ組み」について、
とても分かりやすく書かれている本を見つけました!

「あなたがあなたであるために」自分らしく生きるためのアスペルガー症候群ガイド
……という本です。

吉田友子さんという精神科医によって書かれたものですが、
監修はなんと、ローナ・ウィングさん!
そう、なんと「三つ組み」の提唱者である本人が、この本に関わっているのです。

本書の特筆すべき点の一つは、アスペルガー症候群のもつ多くのポジティブな面を強調するというヨシダユウコの方針です。

と、ローナ・ウィングさんのお墨付きもある通り、この本ではアスペルガー症候群のポジティブな特徴が、打ち出されています。
なので、当事者の私が読んでいると、自分を肯定された思いになります^^

青少年向けに書かれた本ですが、大人が読んでも参考になると思います!


ここでは、本を引用しつつ、大人の私の視点も交え、
「三つ組み」の特徴について紹介したいと思います。

※ここでいう自閉症スペクトラムとアスペルガー症候群は、ほぼイコールと考えてください。
厳密にいうと、2013年に診断基準がDSM-5になってからは、自閉症スペクトラムのなかに、アスペルガー症候群が含められることになりました。


目次
1.社会性(人とのかかわり方)の特徴
2.コミュニケーションの特徴
3.想像力(切り替え・応用力)の特徴
4.まとめ



1.社会性(人とのかかわり方)の特徴


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こんな長所をもつ人が多いです
・常識にとらわれないユニークな発想の持ち主(これはイマジネーションの特徴でもある)
・みんなが無視してしまうようなルールでもきちんと守りたいと思うきまじめさがある
・年齢や身分で相手を判断しない公平さをもつ人が多い
・友達を裏切るのは嫌だと思っている、誠実な人
・気持ちの優しい人が多い
・マイペースに自分の思いをつらぬける強さがある
・ひとりで過ごす技術がある

でもこんな苦手をもつことも
・常識が足りないと言われてしまうことがある
・相手の考えや気持ちがわからず苦労することがある
・友達関係でトラブルが起きやすい
・気を遣う割には浮いてしまう

注:これらは例ですから、ひとりの人に全部が当てはまるわけではありません。

「社会性」をウィキペディアで調べてみると、
「集団をつくって生活しようとする人間の持つ基本的な傾向」
と書かれています。

自閉症スペクトラムの場合、集団に流されることよりも、自分の発想だったり、ルールにこだわることが多いため、上のような特徴がみられるのかもしれません。

大人で会社などに勤めている場合、常識で考えることを求められたり、周りの人に気を回す必要があったり、上下関係が厳しいから、社会性の問題が発生するのかな……

でも、会社のそういう旧来的なシステムがおかしい場合もあるし(笑)
大勢が正義とも限らないですよね。
(もちろん、最低限のマナーは守った方がいいと思うけど)

ただ、大人は子どもよりも、社会環境を選べる場合が多いです。
どうしても環境が合わない場合は、そこを調整したり、移動したりするのもありかもしれませんね。


2.コミュニケーションの特徴


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こんな長所をもつ人が多いです
・ことばを正確に使いたいと思っている
・日付や数などの事実も正確に話したい
・熟語や専門用語に関心が高い・たくさん知っている
・自分の気に入った文章を暗記するのが得意な人も多い
・話し方がユニーク・おもしろい
・ダジャレを思いつくのが得意な人もいる
・もっと話し上手・聞き上手になりたいと願う、ことばへの誠実さをもっている
・日本人に生まれながら苦労して日本語を身につけてきた努力家が多い

でもこんな苦手をもつことも
・自分の思いをことばで表現するのが苦手、誤解されやすい
・「話がくどい」「わかりにくい」「一方的」と言われてしまうことがある
・知っていることばかりなのに、会話だと相手の言っていることがわからなくなることがある
・「水に流して」って言われたら「忘れて。許して」ってこと。何でみんなはこういう決まり文句(慣用句)を知っているのか不思議・
・とんでもない勘違いをしてあきられることがある。
・ボディーランゲージ(表情や視線や身振りなど)がうまく使えない、相手のボディランゲージに気づかないことが多い
・なんだか会話から浮いてしまうことが多い

注:これらは例ですから、ひとりの人に全部が当てはまるわけではありません。

ことばや数字や専門用語にこだわることって、貴重な個性だと思います!

たとえば、金融業界で働いている場合は、1円でも間違いのないようにコミュニケーションを取ることを求められます。
法律関係やIT関係など、専門用語のオンパレードな業種もあります。
そういった強いこだわりがあるならば、それを生かせる仕事に就ければいいんですよね。

プライベートでも、趣味の話を熱く語ることのできる当事者さんは、多いと思います。
大人は子どもよりも、人間関係を広げやすいから、そういった自分にあった友達も見つけやすいかもしれません。(もちろん、無理に友達を作らない、というのもありだと思います)


3.想像力(切り替え・応用力)の特徴


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こんな長所をもつ人が多いです
・常識にとらわれないユニークな発想の持ち主(これは社会性の特徴でもある)
・興味・関心が「広く浅く」より「狭く深く」になるタイプ
・自分の関心のあるものへの熱心さや几帳面さは人一倍
・知識欲が旺盛で、調べたり覚えたりするのが好き・得意
・図鑑や辞書のようなストーリーのない本でも興味があれば読みふけることができる
・品物のコレクションに情熱をもっている人もいる
・好きなことや納得したことをやり遂げる力が高い
・見通しが立っていると安心して実力を出しやすい
・いつもどおりの秩序を大切に思う
・ルール違反はしたくないと思っている人が多い
・関心のある事柄や手順を記憶するのが得意
・自分だけの空想の世界を楽しんだり、そこで気持ちをリフレッシュする技術がある

でもこんな苦手をもつことも
・譲れない「こだわり」のために苦労することがある
・考えや行動をリセットするのが苦手
・応用が苦手
・思い込みが強い場合がある
・いつもと違うと(予想と違うと)あせってしまう
・行動する前に結果を予測するのが苦手(特に初めてのことや相手の考えの予測)
・テレビドラマや小説のおもしろさがピンとこない人もいる
・自分だけの空想の世界に入り込んでしまうことがある

注:これらは例ですから、ひとりの人に全部が当てはまるわけではありません。

「三つ組み」の特徴で、いちばんピンと来づらいのが、想像力の特徴だと思います。
「気持ちの切り替えや応用力」と考えると、分かりやすいのかもしれませんね。

たとえば、相手の心を想像する場合、自分の気持ちを切り替えて、相手の心に視点を飛ばすことになります。
その視点をひょいと飛ばす、というのが、なかなか難しいというイメージなのかな……

でも、周りのことを気にしないで、自分の世界に没頭できるのって、周りのことを気にしすぎてしまう人にとっては、うらやましい個性!

それに、想像力の特徴があるからと言って、想像力が全くないということではありません。
自閉症スペクトラムのアーティストもいるし、発想力豊かな当事者もたくさんいます。


4.まとめ


自閉症スペクトラム(アスペルガー)の大人の特徴について、本の引用も交えて語ってみました。
もちろん、これらの特徴は、状況によって目立ったり、目立たなかったりします。

不安や緊張を減らし疲れ過ぎない暮らしを組んでいくことは「三つ組み」が弱点として目立たないための助けになります。この他にも「三つ組み」が弱点として目立たないための工夫やそれらを長所として発揮するための工夫はいろいろ開発していけます。

この文にもある通り、不安や緊張や疲れを減らしたり、工夫をすることによって、
長所を活かしていけるといいですね。

これをご覧になっているあなたも、
もしかしたら弱点ばかりを見つめて、落ち込むこともあったかもしれないけれど……

実はこんなに長所があるんだよ、と、気づくきっかけになれば嬉しいです。



あなたがあなたであるために―自分らしく生きるためのアスペルガー症候群ガイド




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背表紙は1センチにも満たない、軽めの本だけど、大切なことがいっぱいつまっています!
ポジティブな気持ちになれますよ^^

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