あすかです。
今日から、自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群)の人が電話応対するときのコツを、具体的にひとつひとつ話していきますね。

まずは、「電話で話すときは、ゆっくり話してみる」ということです。
自分がゆっくり話すことには、こんなメリットがあります。

・相手の方に、自分の言葉が伝わりやすくなる。
・相手の方にも、ゆっくり話してもらえる可能性が高くなる。
・ワーキングメモリの処理に余裕ができて、想像力を働かせやすくなる。


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自分がゆっくり話すと、相手もゆっくり話すようになる。


たとえば、電話で話しているとき、相手の方が早口すぎて、聴き取りにくいことはありませんか?

そんなとき、できれば、
「もう少しゆっくり話してもらえませんか?」
とお願いしたいものの、それを口に出してしまったら、失礼に当たるので、困ってしまいますよね……

そんなとき、自分があえてゆっくりめに話すことによって、相手の方もそれに合わせて、ゆっくり話してくれる可能性が高くなります。

定型発達の人は、相手のテンポに合わせる傾向があるため、それを逆手にとって(!)生かしていくということですね。


ワーキングメモリの処理に、余裕をつくるために。


では、電話の会話がゆっくりになると、どんなメリットがあるでしょう?

それは、相手の方の声が自分の耳に入ったとき、声が弾丸のように早いときよりも、ゴムまりのようにゆっくりのときの方が、話をつかまえやすい、ということです。

ワーキングメモリの処理が、追いつきやすい、ということですね。

自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群)の人は、ワーキングメモリの容量が小さい傾向があるので、話を聞いていると、どうしても話の全体像が見えなくなったり、重要なポイントを聞き逃してしまいやすいところがあります。

すると、気持ちに余裕がなくなって、人によって自分もつられて弾丸トークになることもあるかもしれません。

でも、自分も弾丸トークになると、会話もエスカレートして速度が上がるため、かえって悪循環になります。

自分のワーキングメモリの処理に余裕をつくるためにも、会話はゆっくりめに。

これを心がけると、想像力を働かせるスキもできてきます。


ゆっくり話すことは、好印象。


ただ、「ゆっくりめに話す」作戦にも、デメリットがありまして。

自分があんまりゆっくり話してしまうと、相手の方がイライラしてしまうこともあるかもしれないんですよね。

なので、ほどほどにゆっくり、というのがミソです。

自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群)の人は、ほどほどに調整するのが苦手な人が多いので、難しいかもしれないけど……

ゆっくり話すことは、一般的に好感を持たれやすく、落ち着いた印象を与えやすいので、心がけて損はないことかと思います。

仕事や電話はもちろん、ぜひ生活にも取り入れてみてくださいね。


次に続きます……

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