あすかです。

発達障害と診断された直後、ふと思い出して、
本棚から引っぱり出した本がありました。

「アルジャーノンに花束を」です。

2回もドラマ化されているし、ご存知の人も多いのではないでしょうか?

私はこの本に、高校生の時に出会いました。
初めて読んだとき、心が揺さぶられて止まりませんでした。
今も大事にしている一冊です。

以下は、データベースから引っぱってきた、本の内容です。
ネタバレにならない程度に……

32歳になっても幼児の知能しかないパン屋の店員チャーリイ・ゴードン。そんな彼に、夢のような話が舞いこんだ。大学の偉い先生が頭をよくしてくれるというのだ。この申し出にとびついた彼は、白ネズミのアルジャーノンを競争相手に、連日検査を受けることに。やがて手術により、チャーリイは天才に変貌したが…

IQが70しかなかった主人公のチャーリーが、
頭がよくなる手術を受けてから、IQが185まで跳ね上がります。

知的障害が、一転して、天才になるわけです。

そんな様子を、読み返しながら、やっぱり重なると思いました。
そう、発達障害は、得意なことと不得意なことの差が激しいことで知られていますが、
まさに、天才のチャーリーのなかに、幼児のようなチャーリが同居しているような感覚なのです。

自閉症スペクトラム(アスペルガー)の特徴なども踏まえて、そのことについて語ってみたいと思います。

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発達障害の凸凹の激しさについて


では、発達障害のある人は、
どんな風に得意・不得意の差が激しいのでしょうか?

たとえば、
A子さん
○ 2000冊以上の本を読みこなし、そこで得た知識はいつまでも覚えている。
× 電話で何か言われてもすぐには覚えられない。

B男さん
○ カメラアイで風景を瞼に焼き付けて、写真のようにそれを描くことはできる。
× 部屋はぐちゃぐちゃで、絵筆は床に散らばっている。

……という風にです。
何でもそつなく出来る人とは違って、
A子さんもB男さんも、天才な部分と、ダメダメな部分があります。


もし、発達障害を疑って、診断を受けるとき。
一般的には、WAIS-IIIのような知能検査を受けて、
何が得意で、何が不得意なのか、凸凹ぶりを探ってみることも多いです。

私もWAIS-IIIは受けました。
その結果、頭が殴られるほどの衝撃を覚えました!

言語理解の群指数は高いのに、処理速度の群指数が異常に低いのです。
その差はなんと、30もありました。

たとえて言うなら、先ほども言ったように、
天才のチャーリーの心のなかに、幼児のようなチャーリーが残っているような感覚です。


言語能力に優れている私が、どんくさくて無口な私を、
叱りつけている感覚が、診断直後はありました。

「なんでそんなに、やることなすこと遅いの!」
「もっと早く動いてよ!!」

……って。

当時はスピーディーさを求められる職場で働いていたから、
どんくさい自分が、とにかく許せなかったのです。


発達障害で、凸凹の差が大きい場合。

外から見れば、出る杭は打たれたり、劣っている部分をどんなに頑張ってもクリアできないといった困難があるかもしれません。

でも、自分の中身を見てみれば、頭のいい自分が、頭のよくない自分を責めてしまうようなところも、あるのかもしれません。



凹な部分に助けられる


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でも、診断から時間が経つうちに、だんだん思うようになりました。
この複雑さこそが、自分の持ち味なんだって。

私は、のほほんとしている自分に、ずいぶん救われているんですね。
天然ボケで、ドジをやっては周りに笑われてばかりで、人の冗談も本気にして、
ボーっとしてばかりいる自分に、です。

私は確かに言葉で考える癖がありますが、
あまりに考えすぎて、がんじがらめになってしまう時があります。
そんなとき、スローな自分が側にいるとほっとします。

「アルジャーノンに花束を」を読んでいても、子どものようなチャーリーの純粋さに触れると、
ほっとするようにです。


診断直後は、頭のいい自分が、頭のよくない自分を、叱ってばかりいました。
それがだんだんと、頭のよくない自分が、頭のいい自分を、なぐさめるようになりました。

今までは、凹のへこんだ部分を一生懸命埋めていけば、幸せになれるんだって思いました。
でも、凹はそのままでいいんだと気づいたら、幸せはすでにありました。


これを読んでくださっている皆さんのなかにも、
嫌な自分を責めてしまう方もいるかもしれませんね。

その気持ち、よーく分かります。

でも、自分を責めるその手をゆるめてみたら、
嫌だったはずの自分が、味方になっていた……ということも、
あるかもしれません。




シンクロニシティーを感じさせる名作


ところで、私が診断を受けたのが2014年の春。
「アルジャーノンに花束を」を読みはじめたのが、6月に入ってからのことでした。

そして6月15日、作者のダニエル・キイスさんが、永眠されました。

ちょうど本を読んでいる最中だったので、ニュースで知って驚きました。
何たるシンクロニシティー……

そういった意味でも、この小説は、特別な一冊となりました。


「アルジャーノンに花束を」
本当にいい本ですよ。

ぜひ多くの人に、手にとってほしいですo(^-^)o


アルジャーノンに花束を〔新版〕(ハヤカワ文庫NV)





※ ところで、この記事を書いたの、何と今年の7月なんですよ~
「わたしの発達障害の履歴書」シリーズで、診断を受けたときの体験談をアップしてから、
この記事もアップしよう!と思っていたら、
12月まで待つ羽目になってしまいました(^-^;
まさか、自分の体験談を書くのに、こんなに時間がかかるとは思っていなかったです……
こんなところにも、自分のノンビリぶりが表れていますね(笑)

明日の夜は、発達障害関連本の特集を組む予定です(^0^)ノ

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